Dreamblade ルールブック


ようこそ、夢次元(ドリームスケープ)

 ジョアンは夢次元(ドリームスケープ)の奥深くそびえ立つ医院の、現実離れした中庭に立っていた。その医院は、無意識にそこを訪れた夢見る者(ドリーマー)たちにとって、安らぎと癒しの場所ともなり得るだろう。しかし一方で、それはいとも簡単に、夜毎目覚めの世界に邪悪を振りまき、恐怖と拷問とをもたらす地獄のモニュメントともなり得るのだ。それが何になるのか、そしてそれが世界中の夢見る者(ドリーマー)たちの生命にどんな影響を与えるのか、それは彼女の肩にかかっていた……あるいは彼女の敵――この医院を自分の物にしようとする危険なヘルブレッドの魔術師の手に。

 ジョアンは己の夢幻刃(ドリームブレード)である水晶の剣を掲げ、精神力を集中していった。すぐさま、彼女の潜在意識の中から屈強の戦士や凶暴な生物が現れ、中庭へと進んでいった。そこで彼らを待ち受けているのは、敵の夢使い(ドリームロード)が産み出した悪魔のような生き物だ。牙が、拳が、皮の翼が戦場で交えられる。そして彼女の兵は、一体、また一体と倒れていった。幾体かは失われる前に彼女の手に引き戻されたが、それ以外は元の夢幻素(ドリームスタッフ)へと帰っていき、彼女はそれを再びかき集めて新たな兵を産み出していった。

人類の夢を支配する者は、
人類自身をも支配する。
 悪魔の軍勢は前進し、移り変わる世界を主の物にしようとしていた。彼女は夢次元(ドリームスケープ)との繋がりが滑り落ちていくのを感じていた。このまま何もしなければ、彼女は敗れるだろう。しかし、悪魔は散らばり始めていた。ジョアンはさらに集中し、さらなる生物を産み出し、最も手近な敵へと襲い掛からせた。戦況が変わろうとしている。彼女の胸には希望が生まれたが、おそらくもう少しのツキも必要そうだ。


 近未来、夢使い(ドリームロード)と呼ばれる訓練された超能力者たちが夢次元(ドリームスケープ)の奥深くへと踏み込んでいく世界。そこで彼らは、古代の象徴や現代の恐怖、あるいは目覚めの世界の要素が奇妙に絡んだ、移りゆく光景を探っていきます。それは人間達の潜在意識が繋がりあった、人間が人間たりえる希望や恐怖が境界なく折り重なった場所なのです。この時の無い世界では、あらゆる場所にいる夢見る者(ドリーマー)たちの意識が反響し、そこから現実が生み出されていきます。ある夢使い(ドリームロード)はそれを守り、またある者はそれを奪い、またある者はそれを破壊しようとしています。


勝利条件

 ターンを6回勝利し、ドリームスケープを支配した者が、ゲームに勝利します。


ゲームの概要

 Dreambladeでは、2人のプレイヤーが16体のミニチュアを操り、ドリームスケープマップと特別な攻撃ダイスや通常のダイスを使って勝負を争います。毎ターン、プレイヤーは自分のミニチュアをドリームスケープに送り込み、そこで領域を確保し相手のクリーチャーと戦っていきます。キーとなる領域を多く獲得し敵のクリーチャーを多く倒したプレイヤーが、そのターンを勝利します。先にターンを6回勝利したプレイヤーがゲームの勝者です。


基本用語解説

ミニチュアの見方

コスト
 ミニチュアのコストは2つのパート――念出コストと属性コスト――に分かれています。

念出コスト
 そのミニチュアを念出する(リザーブからドリームスケープに移動する)ために、最低限支払わなければいけない念出ポイント。

属性コスト
 ミニチュアの属性と、それがどれだけ素早く場に出せるかを示しています。各ミニチュアの念出コストの後には、1つ以上の属性のシンボルが描かれています。このシンボルは、そのミニチュアがどの属性に属するかを示しています。複数の種類の属性が描かれている場合、そのミニチュアは複数の属性に属していることになります。
 また、各属性シンボルは、その属性のミニチュア1体分という意味でもあります。あるミニチュアを念出する際には、そこに示された属性の数と、ドリームスケープと墓地を合わせたあなたのミニチュアの属性を比較します。属性が該当するミニチュアの数が、念出するミニチュアの属性に示された数よりも少ない場合、1つ少ないごとに念出ポイントを追加で1点支払わなければいけません。例えば、あるクリーチャーのコストが7VVVで、あなたの勇猛のフィギュアがドリームスケープに1体、墓地にもう1体ある場合、あなたはそのクリーチャーを生み出すために8念出ポイントを支払わなければいけないのです。

パワー
 そのクリーチャーが攻撃する際に振る攻撃ダイスの数。

ディフェンス
 そのクリーチャーを分散するのに必要なダメージ量。相手があなたのクリーチャーを分散させた場合、そのプレイヤーは戦闘終了時に、そのクリーチャーをドリームスケープの空いているセルに移動します。

ライフ
 そのクリーチャーを破壊するのに必要なダメージ量。破壊されたミニチュアは自分の墓地に行きます。あなたのミニチュアが1体破壊されるごとに、相手は征服ポイントを1点獲得し、あなたはは次の念出フェイズに念出ポイントを2点多く受け取れます。

名前
 ミニチュアの名前。

能力名
 ミニチュアの能力の簡単なメモ。詳しい内容はミニチュアの裏に書かれています。能力の詳細は「能力」の章を参照。

派閥
 ミニチュアがなんらかの派閥に属している場合、その派閥がここに書かれます。能力の中には、特定の派閥に属するミニチュアと相互作用するものがあります。

能力
 ミニチュアの働きを変える特別なルール。多くの能力には、何らかの起動コストが含まれます(「起動要件」参照)。また、能力には括弧書き斜体の注釈文が書かれています。

フレイバーテキスト
 ミニチュアの中には、ゲーム世界での本質を描いたフレイバーテキストが書かれているものがあります。フレイバーテキストはゲームに影響しません。

セットアイコン
 セットアイコンは、そのミニチュアがどのセットに属するのかを示します。

コレクター番号
 ミニチュアをセットで整理するための番号。また、セット内のミニチュアの総数もここに書かれます。

レアリティシンボル
 ミニチュアの入手し易さ。レアリティは、コモン(●)、アンコモン(◆)、レア(★)の3段階あります。


ドリームスケープマップ

セル
 ドリームスケープは25マスのセル、あるいはマス目に別れています。クリーチャーが移動する場合は、あるセルから隣接するセルに移動します。クリーチャーが戦う場合、そのセルにいる味方のクリーチャーが一緒に戦い、そこの敵の一部、あるいは全部にダメージを与えます。

スタック制限
 1つのセルにはクリーチャー8体(各プレイヤー4体ずつ)とロケーション1つを置くことができます。

ポータル
 ドリームロードとドリームスケープをつなぐ場所。最初のクリーチャーはここに念出されます。

念出行
 あなたのクリーチャーを念出するセル。ポータル以外の念出行のセルにクリーチャーを念出する場合、そのセルの列のどこかにあなたのミニチュアがいる必要があり、また念出フェイズの開始時にそのセルに味方のクリーチャーがいないことが条件になります。

キーセル/得点セル
 ドリームスケープの中央の9つのセルがキーセルになります。プレイヤーは自分のクリーチャーでそのセルを確保したときに、征服ポイントを獲得できます。相手側の3つのセルが自分の得点セルであり、自分側の3つのセルは相手の得点セルです。中央の3つのセルはどちらのプレイヤーにとっても得点セルになります。


 左右に伸びるセルの並びを行と呼びます。


 ドリームスケープの自分側の端から相手側の端に伸びるセルの並びを列と呼びます。

攻撃ダイス

 攻撃ダイスは、あるセルのあなたのクリーチャーが相手のクリーチャーを攻撃する際に使います。あるセルであなたのクリーチャーが攻撃を行う場合、そのセルのクリーチャーのパワーを合計し、その数の攻撃ダイスを振ります。各攻撃ダイスには、以下の面があります。

:その数のダメージを与えたことを意味します。

:「外れ」 効果無し。

<:「ブレード」 ブレードが出た場合、ミニチュアのブレード能力を起動します。可能なかぎり多くのブレードを割り振る義務があります。ブレードがすべて割り振れない場合、効果無しです。

イニシアチブダイス

イニシアチブダイスは通常の6面ダイスです。

起動要件

 決め手となる能力のほとんどはブレード能力で、これは戦闘中に起動します。その他にも、念出ポイントを消費することで起動する能力や、ミニチュアを得点セルに置くことで起動する能力、あるいは単にミニチュアを念出することで起動する能力があります。

ブレード能力
 攻撃中、攻撃ダイスで「ブレード」の結果が出ることがしばしばあります。ブレードがいくつ出るかはランダムですが、出たブレードをどう使うかはあなたが決めることができます。ブレードは効果的に使い、ブレードをうまく使えるよう戦闘を準備することが、ゲームに勝利するための鍵の一つとなります。ブレード能力には種類がいくつかあり、それはミニチュアのブレードシンボルで示されています。

<「ブレード」:この能力を使う場合、ブレードを1つ割り振ります。この能力のために割り振れるブレードは1つだけです。他のブレード能力と同様、ブレード能力を使うためには攻撃を行わなければいけません。ロケーションのブレード能力は、同所の味方の攻撃によるブレードで起動することができます。

≪「マルチブレード」:この能力にブレードを1つ割り振るたび、能力が1回起動します。この能力にはブレードをいくつでも割り振ることができます。

<>「ダブルブレード」:この能力を使う場合、ブレードを1つではなく2つ割り振ります。この能力にブレードを1つだけ割り振ることはできません。

≪≫「ダブルマルチブレード」:この能力を使う場合、ブレードを2つ割り振ります。ブレードを2つ割り振るごとに、能力が1回起動します。この能力にブレードを奇数個割り振ることはできません。

ブレード能力のヒント
 多くのクリーチャーは強力なブレード能力を持っています。あなたのクリーチャーからできるだけ多くのブレード能力を引き出すことは、あなたの勝利の助けとなるでしょう。以下は、ブレード能力に関して考慮するべきガイドラインです。

 多ければ多いほど:ブレード能力を起動するためには、戦闘で<を出さなければいけません。ダイスを振る数が多ければ、それだけ<を出す確率も十分上がります。あなたのクリーチャーに強力なブレード能力がある場合、それをパワーの高い他のクリーチャーと組ませてみましょう。

 多様化が鍵:Skirmishを持つクリーチャーと、Advanceを持つ別なクリーチャーが一緒に戦えば、Skirmish持ち2体やAdvance持ち2体よりも強くなります。<が1つだけ出た場合、SkirmishとAdvanceのどちらを起動するかを選べるからです。

 遠距離ブレード能力:強力なブレード能力の中には、ドリームスケープ内のどこにいるクリーチャーにでも効果を発揮できるものがあります。自分のクリーチャーが敵から離れているからといって安全とは限らないのです。遠距離に対して有効なブレード能力があるなら、必要に応じて絶対に勝てない同所の相手に対する攻撃を考えてみるのもいいでしょう。<が出れば、それをドリームスケープのどこか別な場所での助けとすることができるかもしれないのです。

 戦いのタイミング:ストライクの実行時には、これから行う戦闘をすべて見て、どれから先に実行するかを決めてください。時には、ある戦闘のブレード能力が別な戦闘に影響を与えることがあるからです。例えば。ある戦闘でルアー能力を使うことで、敵を別な戦闘に巻き込むことができるかもしれません。

 不利益のブレード:ある種のブレード能力は、プラスではなくマイナスに働きます。マイナスのブレード能力を持つクリーチャーは、プラスのブレード能力、特にマルチブレード能力を持つクリーチャーと組み合わせるのがベストです。こうすることで、<を出したときに、それをマイナスの能力ではなくプラスの能力に割り振ることができるようになるからです。

 戦闘の終了:ブレード能力がクリーチャーの数値に影響する場合、それはその戦闘の終了までしか残りません。ブレード能力がクリーチャーを他のセルや異なったゲーム領域に移動した場合、そのクリーチャーは戦闘が終了しても元のセルに戻されることはありません。

他の能力
 ここで紹介するタイプの能力は、あなたに更なる選択肢を与えてくれます。

 123等。「念出ポイント1点」、「念出ポイント2点」、「念出ポイント3点」:これらの能力を有効にするためには、念出ポイントを支払う必要があります。念出ポイントを支払うことができるのは自分の念出フェイズだけです。これらの能力は、各念出フェイズにつきそれぞれ1回ずつしか起動できません。

 Y「得点」:この能力を有効にするためには、そのミニチュアが6つある得点セルのうちのいずれかにいなければいけません。この能力は、その得点セルが交戦中であっても有効です。この起動要件は、時には念出ポイントと組み合わされることもあります。例えば、クリーチャーが得点セルにいるときにのみ起動できる念出ポイント能力を持っている場合などです。

 *「場に出たとき」:この能力は、あなたがこのミニチュアを念出したときに働きます。


ゲームの領域

 ゲーム中にミニチュアを置く領域は4つあります。

リザーブ
 あなたのウォーバンド(あるいは「部隊」)とは、ゲームで使うために持ち込んだミニチュアのグループのことです。あなたのウォーバンドのすべてのミニチュアは、ゲーム開始時にはあなたのリザーブにあります。ミニチュアを念出するとき、あなたのリザーブからそのミニチュアを取り、ドリームスケープに置きます。

ドリームスケープ
 様々な行動が行われる、両プレイヤー共通の闘技場。クリーチャーは念出されたらドリームスケープ内を移動し、互いに戦いセルを確保していきます。自分のミニチュアがドリームスケープ内にある場合、そのミニチュアを自分が「コントロールしている」ことになります。何らかの能力が「あなたがコントロールするクリーチャー」を参照している場合、リザーブや墓地のクリーチャーは数えません。

墓地
 破壊されたクリーチャーは墓地に置かれ、ゲーム終了までそのままになります。

ゲーム外
 なんらかの効果で、ミニチュアがゲームから完全に取り除かれることがあります。


リザーブのミニチュアは、コスト順に並べておくと良いでしょう。


四つの属性

 ドリームロードは、ドリームクリーチャーを自分の意識化の感情から産み出し、その感情はクリーチャーの特性に影響を与えます。例えば、熱情から産み出されたクリーチャーは一般に戦闘において獰猛ですし、勇猛から産み出されたクリーチャーは頑丈で防御的です。クリーチャーを引き出す属性(Aspect)には、勇猛、狂気、恐怖、熱情の4つがあります。

勇猛

 勇猛(Valor)のクリーチャーは頑丈でなかなか引き下がりません。勇猛のクリーチャーは、一致団結して自分達や仲間を戦闘で優位に立たせてくれますし、他のクリーチャーを守る能力を持っているものもあります。勇猛は恐怖と敵対しています。

狂気

 割り込んでくる意識や消えない幻覚のように、狂気(Madness)のクリーチャーは分散することは容易いですが除去は困難です。三次元的な思考に縛られない狂気のクリーチャーの中には、離れた場所の敵を攻撃できるものもいます。狂気は熱情と敵対しています。

恐怖

 恐怖(Fear)のクリーチャーは数を頼み、それで敵を圧倒します。恐怖のクリーチャーは、敵のクリーチャーを封じ込め、弱体化し、妨害し、押しのけ、窮地に追い込むのが得意です。恐怖は勇猛と敵対しています。

熱情

 熱情(Passion)のクリーチャーは暴力的で破壊的ですが、この次元に留まる力は他の属性のクリーチャーほど強くありません。熱情を導くドリームロードは、強力な原初のエネルギーを受けながら、それを使ってさらに大きなクリーチャーを産み出す能力を使うことができます。熱情は狂気と敵対しています。


派閥

 派閥(Linage)とは、ドリームロードや彼らが念出するクリーチャーのグループを示します。同一の派閥のクリーチャーには、組み合わせると高い相互作用を持つものが多くあります。以下は最初に登場する5つの派閥です。さらなる解説は、「世界設定用語」を参照してください。

 ヤヌス(Janus):アカシャ・コーポレーションのために働き、勇猛と狂気で双面のクリーチャーを産み出す超能力者達。

 ロスト(Lost):狂気から顔の無いクリーチャーを産み出す、すでに人間ではなくなりつつあるドリームロード達。

 ハイヴリングス(Hiveling):畏怖を元に、昆虫のようなモンスターを産み出す謎の――おそらくは人間ですらない――ドリームロード。

 ヘルブレッド(Hellbred):畏怖と熱情から悪魔的なクリーチャーを念出するあるいは召喚する――自称魔術師達。

 ブラッドカット(Bloodcut):熱情と勇猛による野性の力から獣のようなクリーチャーや獣人を産み出す、独自の自警団のドリームロード達。


ウォーバンドの組み方

 ゲームを始める前に、自分のウォーバンドを組む必要があります。

 16体制限:ウォーバンドに入れられるミニチュアは16体までです。

 属性は自由:どの属性のミニチュアを組み合わせてもかまいません。ウォーバンド内の属性を増やせば組み合わせることのできるミニチュアの幅が広がりますが、ミニチュアの属性コストの分を満たすために、より多くの念出ポイントを支払う必要が出てくるでしょう。

 3体制限:同じミニチュアは、ウォーバンド内に3体までしか入れられません。

 ミニチュアのコスト:ミニチュアのコストに幅を持たせることで、毎ラウンドすべての念出ポイントを使い切ることができる様になるでしょう。

 ロケーション:ロケーションはクリーチャーの勝利の助けとなりますが、ミニチュアの大部分はクリーチャーにすべきです。

 限定戦:Dreambladeの楽しみ方の一つに、限定的なウォーバンドを組むやり方があります。自分の持つすべてのミニチュアから選ぶ代わりに、各プレイヤーは制限された数のミニチュアからウォーバンドを組むのです。各プレイヤーはスターターセット1つとブースターパック1つ(あるいはブースターパック3つ)を開け、そこから出てきたランダムなミニチュアだけでウォーバンドを組みます。通常のウォーバンドの制限は適用されます。手に入れたものの中から最強を見つけるのは考えがいがあることですし、通常と異なるウォーバンドで戦うのは実に面白いことです。

 エチケット:各プレイヤーは相手のウォーバンドの内容を見ることができます。

ウォーバンドの例

 以下は、ウォーバンドはどういう風になるか、ミニチュアをどう組み合わせてウォーバンドとするかの一例です。

ミニチュア コスト 属性 系列 パワー ディフェンス
/ライフ
能力
Spellbound Scissors 2M 狂気 ヤヌス 2/5 Regenerate
Runetagged Brawler×2 3V 勇猛 5/5
Pearlthorn Castle 3VV 勇猛 0:対象の隣接する味方1体をこのセルに移動する。
Inspired Samurai 4V 勇猛 5/8 Bodyguard
Twilight Scout×2 5V 勇猛 ブラッドカット 5/7 <:Advance
Mirrorman 6V 勇猛 ヤヌス 8/9
Eagle-feather Warrior 6VV 勇猛 6/6 Reinforce Valor
Faceless Stalker 7M 狂気 ロスト 5/12 Fortunate 2
Savannah Dreamhunter×2 7V 勇猛 8/9 ≪:Crit 1
Saint of Roses 8V 勇猛 9/11 Defender
Iron Thug 9M 狂気 6/14 <:Fumble 2
Windborne Blademaster 11M 狂気 6/14 <:Crit 5; <:Dissipate
Noble Dragon 12V 勇猛 11/12 <:Payback

ウォーバンドのメモ
 属性:このウォーバンドの属性は2つです。属性を2つにすることで、1属性のウォーバンドよりもミニチュアの選択肢が広がり、3属性や4属性のウォーバンドよりもコストが軽くなります。

 念出コスト:ミニチュアのコストは2から12までに別れ、その間のほとんどのコストに対応できるようになっています。こうすれば、どの目が出てもすべての念出ポイントを使いきれるようになるでしょう。

 属性コスト:2体を除いたすべてのミニチュアの属性コストはシンボル1つです。こうすれば、特に序盤において、場にどのミニチュアを出すかの選択肢を増やすことができます。

 コンボ:Saint of Rosesは強力ですが、敵のいるセルには入れません。Pearlthorn CastleやTwilight ScoutはSaint of Rosesを必要な場所に呼ぶことができます。
 狂気のクリーチャーは分散させられやすいですが、Twilight Scoutはそれを素早く戦場に戻すことができます。
 Iron ThugやWindborne Blademasterにはマイナスのブレード能力があります。これらをFaceless Stalkerと組み合わせれば不要なブレードを振りなおせます、Savannah Dreamhunterと組み合わせれば、余ったブレードを「消費」することができます。
 Inspired Samuraiは他のクリーチャー、特にディフェンスの低い狂気のクリーチャーを守ってくれます。

 派閥:ウォーバンド内の5体のクリーチャーが派閥を持っていますが、派閥に関連したクリーチャーはウォーバンド内にいないので、特に関係はありません。

ロケーション

 ロケーションはクリーチャーとは異なった働きをします。以下は互いを比較したリストです。

クリーチャー ロケーション
念出行の、自分のポータルか自分がコントロールするミニチュアの後に念出される。 自分がコントロールするクリーチャーのいるセルに念出する。
移動や攻撃が可能。攻撃されることもある。 移動も攻撃もできない。攻撃もされない。
セルは交戦中になり、セルを確保できる。 セルは交戦中にならず、セルの確保もできない。
1つのセルに、プレイヤー1人につき4体まで(合計8体まで)入れる。 セル1つにロケーションは1つだけ。
パワーやディフェンスやライフを有する。 パワーもディフェンスもライフも持たない。
ブレード能力を起動するには攻撃しなければならない。 同所の味方の攻撃によりブレード能力を起動できる。
破壊することで相手は1征服ポイントを得る。
破壊されることで、念出ポイントのボーナスを2ポイント得る。
他のミニチュアの属性コストを満たせる。


ゲームの開始

 ドリームスケープマップを自分と相手の間に置きます。自分のウォーバンドをテーブルに並べます。ミニチュアはコスト順に並べておくと、毎ターンどれを念出するかを素早く決めることができるでしょう。その後、互いのミニチュアを確認します。ゲームは、各プレイヤーが1ターン目のイニシアチブのダイスを振ることでスタートします。

第1ターン
 第1ターンは他のターンとは若干異なります。

 イニシアチブ:1が出るか、数が同じ場合は振りなおします。

 ポータル:念出されたミニチュアはポータルに置かれます。後のターンでは、念出行の特定のセルに念出することもできるようになります。

 アクションフェイズ:自分や相手のクリーチャーは、互いにドリームスケープの反対側の角から移動を開始するので、第1ターンは戦闘が発生しません。各プレイヤーは両方のアクションフェイズをシフト(移動)に使うべきです。第1ターンにクリーチャーを置くべき最良の場所は、普通はポータルから斜めに1セル入ったセルです。


ターン進行

 ターンはいくつかのフェイズに分かれます。

 ターン進行の詳細:ターンの詳細はこちらを参照してください。


イニシアチブフェイズ

 各プレイヤーはイニシアチブダイスを1個振ります。数の大きいほうが先攻です。同点の場合、より多くのターンを勝利しているほうが先攻になります。それも同じ場合は振りなおします。

 念出フェイズのスキップ:どちらかのプレイヤーが1を出したら、各プレイヤーの念出フェイズはスキップされます。ただし、第1ターンは1が出たら振りなおします。


念出フェイズ

 先攻プレイヤーがまずミニチュアを念出します。先攻のフェイズが終わったら、後攻が同様に念出を行います。どちらかのプレイヤーがイニチアチブで1の目を出した場合、両方のプレイヤーの念出フェイズが飛ばされます。

 念出ポイント:両方のプレイヤーのイニシアチブのダイスの目を合計し、出た数が各プレイヤーが使うことのできる念出ポイントです。この数は4〜12のいずれかになります。

 ボーナス念出ポイント:直前の念出フェイズ以降に破壊されたあなたのミニチュア1体につき、あなたは念出ポイントをボーナスで2ポイント受け取ります。念出フェイズが飛ばされたら、そこで得るはずだったボーナス念出ポイントは次の念出フェイズまで持ち越されます。

 念出コストの支払い:1回のフェイズで望むだけのミニチュアを念出することができます。2体のミニチュアを念出する場合、1体目で2体目の属性コストを満たすことが可能です。

 属性コスト:ミニチュアの属性シンボル1つにつき、そのアスペクトのあなたのミニチュアがドリームスケープか墓地に1体いる必要があります。その数が1つ不足するごとに、そのミニチュアを念出する際に追加で1点の念出ポイントを支払う必要があります。
 例えば、あるクリーチャーのコストが7VVVで、あなたの勇猛のクリーチャーがドリームスケープに1体、墓地に1個ある場合、このクリーチャーを念出するためには8点の念出ポイントを支払う必要があります。

 念出行:以下の条件を満たすことで、あなたはポータル以外の念出行のセルにクリーチャーを念出することができます。

  1. あなたの念出フェイズの開始時に、そのセルに味方がいない。
  2. その念出行のセルと同じ列に、あなたがコントロールしているミニチュアがある。

 各念出フェイズに1つのセルに念出できるクリーチャーは4体までです。

 あなたのポータル:あなたのポータルには常にクリーチャーを念出することができます。その列に自分のミニチュアが無くても、そのセルが空でなくても、そこにすでに4体以上のミニチュアがあっても可能です。ただし、ポータルであってもロケーションは1つしか置けません。

 ロケーションの念出:クリーチャーと異なり、ロケーションはあなたがコントロールしているクリーチャーのいるセルならどこにでも念出できます。セル1つにつきロケーションは1つしか念出できず、すでにロケーションのあるセルには新たなロケーションは念出できません。ロケーションは移動できないので、念出に当たっては慎重に計画することが重要です。

 念出能力:ミニチュアの中には念出フェイズ中に起動できる能力を持っているものがあります。これらの能力は、「2:Advance」のように、丸付き数字で始まっています。
 通常は、これらの能力はあなたの念出フェイズ中であればいつでも起動できます。この手の能力のほとんどは、念出ポイントの支払いを要求します。各念出能力は、1回の念出フェイズ中に1回しか起動できません。

 余った念出ポイント:念出ポイントを取っておくことはできません。各念出フェイズの終了時に、使われなかった念出ポイントは失われます。

 イニシアチブの修正:能力の中には、イニシアチブの結果を修正するものがあります。これらの効果は念出ポイントの点数を変えません。2個のイニシアチブダイスの出た目の合計をそのまま使ってください。

クリーチャーの念出

  1. この列にあなたのミニチュアがあるので、あなたはここに念出できます。
  2. この列にはあなたのミニチュアが無いので、あなたはここに念出できません。
  3. この列にあなたのミニチュアがあるので、あなたはここに念出できます。そのクリーチャーが接敵中であるかどうかは関係がありません。
  4. この列にはあなたのミニチュアがありますが、あなたの念出フェイズの開始時にこのセル自身にあなたのコントロールするクリーチャーがいるので、あなたはここに念出できません。
  5. ここはあなたのポータルであり、常にクリーチャーを念出することができます。

 一方、相手がこのターンにクリーチャーを念出できるセルは2つしかありません。


アクションフェイズ

 アクションフェイズはゲームの核となります。各プレイヤーがそれぞれ念出フェイズを行った後、先攻プレイヤーはアクションフェイズを2回行い、その後後攻プレイヤーがアクションフェイズを2回行います。各アクションフェイズに行えるのはシフトかストライクのいずれかです。
 どちらかを選んだら、それはあなたがコントロールするすべてのクリーチャーに適用されます。一部をシフトさせ、残りをストライクさせるようなことはできません。シフトする場合、あなたのクリーチャーは移動はできますが攻撃はできません。ストライクする場合、あなたのクリーチャーは攻撃はできますが移動はできません。
 シフトとストライクの正しいバランスを見極めることが、このゲームを勝つための鍵です。正しいタイミングでシフトを行えば、ドリームスケープマップ上で強力なポジションを取ることができるでしょう。ただしいタイミングでストライクを行えば、相手のクリーチャーを叩きのめすことができるでしょう。

接敵/非接敵

 クリーチャーは、同じセル内に敵のクリーチャーが少なくとも1体いる場合、接敵状態であるとみなされます。

 クリーチャーは。同じセル内に敵のクリーチャーがいないか、そのセルに唯一置かれている敵のミニチュアがロケーションのみである場合、非接敵状態であるとみなされます。

シフト

 シフトを行う場合、あなたの非接敵状態の各クリーチャーは、それぞれ隣接するセルへ移動することができます。

 非接敵状態のクリーチャーのみ:接敵状態のクリーチャーは、シフトを選択した場合には移動できません。

 斜めは禁止:クリーチャーは前後左右に移動できますが、斜めには移動できません。

 スタック制限:あなたのクリーチャーは、すでにあなたのクリーチャーが4体いるセルには入れません。

シフト

  1. シフトをする場合、あなたの非接敵状態の各クリーチャーはセルを1つ移動できますが、斜めには移動できません。
  2. 接敵クリーチャーは移動できません。また、ストライクではなくシフトを選択しているため、攻撃も行えません。
  3. すでにあなたのクリーチャーが4体いるセルには入れません。
  4. 同じセルにいるクリーチャーが別々の方向に移動することはかまいません。
  5. 移動は行わないこともできます。非接敵クリーチャーは、あなたがシフトを選んだ場合でも現在のセルに留まることができます。

ストライク

 ストライクを行う場合、あなたの接敵状態のクリーチャーが攻撃を行えます。あなたのクリーチャーが通常の攻撃を行う場合、あらかじめ特定の防御クリーチャーを選んでおく必要はありません。あなたのクリーチャーが攻撃を行い、攻撃ダイスを振り、どれだけのダメージを与えたかを合計し、そのダメージを同所の敵クリーチャーに割り振るのです。

 セル1つずつ解決:戦闘は、あなたが望む順番で1セルずつ解決します。同じセルを2回選ぶことはできません。戦闘の解決後に、そのセルに戦闘に参加していなかったクリーチャーが移動してくることもありえますが、その場合でも同じセルで2回戦闘を行うことはありません。

 クリーチャーは一度に攻撃:あるセル内にあるあなたのクリーチャーは、1回の戦闘でまとめて一度に攻撃を行います。望むなら一部のクリーチャーに攻撃を行わせないことは可能です。

プラスとマイナスのブレード能力
 クリーチャーの中には、プラスとマイナスの両方のブレード能力を持っているものがあります。そんなクリーチャーの一つがMisbegotten Mutantで、「<:Crit 5」と「≪:Fumble 5」を持っています。この場合、攻撃の最初のブレードはプラス側の能力に割り振ることになるでしょう。しかし、それ以上ブレードが出た場合、それはこのマイナスの能力に割り振るか、さもなくば他のミニチュアの能力に割り振らなければいけません。ブレードがいくつ出るかはダイスを振るまでわかりませんから、この手のクリーチャーは予想ができないことになります。可能であれば、この手のクリーチャーは他のプラスのブレード能力を持つ味方と一緒に攻撃し、ブレードをそこで消費させてマイナスの能力を起動させないようにするといいでしょう。

 ブレード:ロケーションや攻撃クリーチャーにブレード能力があり、あなたの攻撃ダイスに1個以上のブレードが出た場合、あなたはそれを自分のミニチュアに割り振らなければいけません。ブレード能力は、同所の戦闘に影響を与えることもありますし、ゲームの他の場所に影響することもあります。ブレード能力の起動は、ダメージの割り振り前に行います。すべてのブレード能力を一度に割り振る必要はありません――ブレード能力は1つずつ起動していってください。あるミニチュアに複数のブレード能力がある場合、どちらかのみを起動することもできますし、順番もあなたが選ぶことができます。

 ダメージによる敵クリーチャーの分散や破壊:あなたのクリーチャーが与えたダメージは、そのセル内の敵にあなたが望むように割り振ることができます。戦闘終了時に、ディフェンス以上のダメージを受けているクリーチャーは分散されますし、ライフ以上のダメージを受けているクリーチャーは破壊されます。
 時には、破壊するのに十分なダメージを与えている場合でも分散を選びたいこともあるでしょう。あなたがディフェンス以上かつライフ以上のダメージを与えている場合、それを分散するか破壊するかはあなたが選びます。

 ダメージの累積:クリーチャーが1回の攻撃で複数回ダメージを受ける場合、それらはすべて、そのクリーチャーが分散や破壊されるよりも前に適用します。例えば、あなたがダメージを与えるブレード能力を2回起動して、最初の能力である敵を分散するだけのダメージを与えたとしても、その敵はただちには分散されません。2つ目の能力によるダメージを待ち、その結果代わりに破壊されることもあるでしょう。

ストライク

  1. ストライクを行う場合、あなたの接敵状態のクリーチャーは攻撃を行えます。
  2. 各交戦中のセルで、1つずつ攻撃を解決していきます。順番はあなたが選べます。
  3. 接敵状態でないクリーチャーは攻撃を行えません。また、シフトではなくストライクを選択しているため、攻撃も行えません。

ストライクの手順
 ストライクの際は以下の手順に従ってください。

 交戦中のセルを1つ選びます。

  • 攻撃するクリーチャーとしないクリーチャーを選ぶ。
  • 攻撃ダイスを振る。
  • ブレードを割り振る。ブレード能力を起動する。
  • 攻撃によるダメージ(能力によるダメージも含む)を割り振る。
  • クリーチャーの分散や破壊を行う。
  • 先攻プレイヤーのアクションフェイズ中であれば、破壊されたクリーチャーによるデスブローを行う。
  • 分散されたクリーチャーのダメージが消える。他のクリーチャーへのダメージはそのまま残る。
  • 戦闘終了時の効果が発生する。

 他の交戦中のセルを選んでこれを繰り返します。同じセルは2回選べません。そのセルに戦闘に参加していなかったクリーチャーが移動してくることもありえますが、その場合でも同じセルで2回戦闘を行うことはありません。

 フェイズの終了時に、クリーチャーに与えられているダメージは消えます。

 クリーチャーの分散や破壊:ストライクの最中は、そのセルの戦闘の最後までクリーチャーが分散されたり破壊されたりすることはありません。クリーチャーが分散させられたら、そこに与えられたダメージはすべて消えます。

 デスブロー:後攻プレイヤーのクリーチャーが、先攻プレイヤーのいずれかのアクションフェイズ中に破壊された場合、それらのクリーチャーは、墓地に置かれる直前に同所の敵を攻撃することができます。同じ攻撃で複数のクリーチャーが破壊された場合、それらはまとめてデスブローを行います。デスブローにおけるブレードは外れです。
 後攻プレイヤーのアクションフェイズ中に破壊されたクリーチャーはデスブローを行えません。それ以外のフェイズ、例えば念出フェイズ中に破壊されたクリーチャーもデスブローを行えません。分散されたクリーチャーはデスブローを行えません。
 デスブローによるダメージは、同所の敵クリーチャーに対してあなたが割り振ることができます。元の攻撃に参加していなかったクリーチャーにデスブローによるダメージを与えることもできます。

 ダメージはフェイズ終了時まで残る:時には、一つのフェイズ中に複数回ダメージを与えることのできる能力を持っているクリーチャーがいる場合があります。各戦闘の終了時に、必要分のダメージを受けているクリーチャーは分散や破壊されます。ディフェンスやライフよりも低いダメージしか受けていないクリーチャーは、フェイズの終了時までそのダメージを持ち続けます。そのフェイズの後の段階でさらにダメージを受けた場合、分散や破壊されることもありえます。
 アクションフェイズ以外でクリーチャーがダメージを受けた場合も、そのフェイズの終了時まではそのダメージは残ります。

 ダメージの繰り越しは無し:余ったダメージは、各フェイズの終了時に消滅します。フェイズを超えてダメージを残すことはできません。

 戦闘中の移動:時には、能力の結果でクリーチャーが移動し、ストライクの開始時に接敵状態だったクリーチャーが非接敵状態になったり、その逆が起こったりすることがあります。あるセルで攻撃を行ったクリーチャーが、また戦闘を行っていないセルに移動することもありえます。この場合、セルの状態はあくまで攻撃を行う段階のものを参照します。フェイズの開始時のセルの状態ではありません。例えば、あるクリーチャーがあるセルで攻撃を行い、まだ攻撃を行っていないセルに移動した場合、そのクリーチャーはそのセルでも攻撃に参加することが可能です。

破壊されたクリーチャーの扱い方
 あなたのミニチュアが破壊されたら、それがこのターンに破壊されたものであり、相手が征服ポイントを正しく計算できるように覚えておく必要があります。また、次の念出フェイズに得られるボーナス念出ポイントのためにも、それを覚えておかなければいけません。以下はこれらの助けとなる方法の解説です。
 あなたのクリーチャーが破壊されたら、まずそれをマップシートの端の部分に置きます。ターンの終了時に、相手が破壊したミニチュア分の制服ポイントを計算する段階で、それを横に倒しますが、ミニチュアはそこに置いたままにします。それらはボーナス念出ポイントを使う段階までそのままです。その時点になったら、それらを墓地の場所に移します。
 念出フェイズが飛ばされた場合、以前に破壊された、横に倒されたミニチュアはその場所に置かれたままになります。そのターンにさらにミニチュアが破壊された場合、ドリームスケープの脇には、このターンに破壊された立っているミニチュアと、以前のターンに破壊された倒れているミニチュアが置かれることになり、それ以前に破壊されたミニチュアはあなたの墓地に置かれることになります。
 なお、ゲーム上の効果においては、破壊されたクリーチャーはただちに墓地に置かれたものとみなします。新たに破壊されたクリーチャーと以前に破壊されたクリーチャーを分けるのは、どれが最近破壊されたものかを判断するためだけです。


征服フェイズ

 後攻プレイヤーの最後のアクションフェイズ後に、両プレイヤーは、このターンに勝利したのがどちらかを決めるために、征服ポイントを集計します。先にターンを6回勝利したプレイヤーがゲームに勝利します。

 得点セル:ターンの終了時に、あなたの得点セルの一つに少なくとも1体のあなたのクリーチャーがいて、そのセルに敵のクリーチャーがいない場合、あなたはそのセルの征服ポイントを獲得します。あなたのクリーチャーが確保した得点セルのすべての征服ポイントを合計します。敵も自分のクリーチャーで同様の計算を行います。
 ロケーションではセルを確保できませんし、セルを交戦中にして敵クリーチャーによる確保を妨害することもできません。

 ミニチュアの破壊:各プレイヤーは、このターンに自分が破壊した敵のミニチュア1個につき1征服ポイントを獲得します。

 合計ポイント:征服ポイントの合計が相手より多いプレイヤーは、そのターンを勝利します。勝利トラックを1マス進めてください。同点の場合は、どちらのプレイヤーもターンを勝利できません。先にターンを6回勝利したプレイヤーがゲームに勝利します。

得点

  1. あなたのクリーチャーが、交戦中でない得点セルにいます。あなたはこのセルの征服ポイント(3)を獲得します。
  2. このセルは両方のプレイヤーの得点セルですが、ここにあるあなたのミニチュアはロケーションだけです。ロケーションではセルは交戦中にならず、相手はこのセルの征服ポイント(1)を獲得します。
  3. これらのセルは両方のプレイヤーの得点セルですが、どちらのセルも交戦中で、どちらのプレイヤーも得点できません。
  4. このセルは相手の得点セルで、あなたの得点セルではありません。このセルは交戦中なので、相手は得点できません。
  5. このターン、相手はあなたのミニチュアを3個破壊し、あなたは相手のミニチュアを2個破壊しました。相手は征服ポイントを3点獲得し、あなたは2点獲得します。

 相手はこのターン4征服ポイントを獲得し、あなたは5ポイントを獲得しています。このターンはあなたが勝利しました。先にターンを6回勝利したプレイヤーがゲームに勝利します。


能力

 このセクションでは、一般的な能力の扱い方を説明していきます。特定の能力の内容や用語の意味は、用語集を参照してください。

 基本法則:能力がルールと矛盾したり、二つの能力が互いに矛盾する場合、以下の基本法則に従います。

  1. ミニチュアはルールに優先します。ミニチュアの能力がゲームのルールに直接矛盾する場合、能力側を優先して採用します。
  2. 「できない」は「できる」に優先します。ある能力が何かを「できる」としていて、一方で別な能力が何かを「できない」としている場合、「できない」を優先して採用します。
  3. 可能なことを可能な限り実行します。ある能力を実行する場合に、その一部分しか実行できない場合、できるところまで実行します。例えば、ある能力がセル内のすべてのクリーチャーにダメージを割り振るときに、何らかの理由でその一部にダメージを与えることが妨げられた場合、ダメージを割り振れるものすべてに対してダメージを割り振ります。

 クリーチャーへのダメージ:クリーチャーにダメージを与える場合、あなたは可能なかぎりそのダメージを与えなければいけません。意図して与えるダメージ量を減らすことはできません。
 あるクリーチャーに分散や破壊するのに十分なダメージを与えた場合、そうしなければいけません。クリーチャーの分散や破壊を取りやめることはできません。ただし、クリーチャーにディフェンス以上かつライフ以上のダメージを与えている場合、そのクリーチャーを分散するか破壊するかはあなたに選択権があります。例えば、相手のデスブローやボーナス念出ポイントを避けるために、意図的に分散を選ぶこともありえるでしょう。
 余分なダメージを消費する目的で、クリーチャーの分散や破壊に必要なダメージを超えるダメージを与えることはかまいません。

 戦闘外でのダメージ:時に、能力により戦闘以外でダメージが与えられる場合があります。例えば、Fleshless ReaperはAmbush能力を持っていて、自分のセルに侵入してきた核的に対して攻撃を行うことができます。一般的に、クリーチャーが分散や破壊されたかは、ダメージを受けるたびにチェックを行います。ダメージは各フェイズの終了時に消えます。
例外:同時発生の効果によるダメージは合計されます。分散や破壊はすべての同時発生の効果が解決されるまでチェックしません。効果は、ゲーム中の同じイベントに対して誘発したものである場合、同時発生であるとみなされます。例えば、2体のFleshless Reaperのいるセルにあなたのクリーチャーを侵入させた場合、両方からの攻撃を解決するまで分散や破壊のチェックは行ないません。

 ブレードと特殊能力:デスブローを含む特殊攻撃では、発生するのはダメージのみです。攻撃ダイスのブレードは外れとみなします。

 パワー0のクリーチャー:クリーチャーのパワーが0であっても、他のクリーチャーと同様に攻撃に参加できます。必然、この手のクリーチャーは攻撃のダイスの足しにはなりません。しかし、そのクリーチャーがブレード能力を持っている場合、その攻撃で出たブレードを割り振ることができます。それ以外にも何らかの理由で、パワー0のクリーチャーを攻撃に参加させたい事情もあるでしょう。

 タイミング:あるフェイズ中に複数の行為を行なうことになったプレイヤーは、一般的にはそれを望む順番で行なえます。例えば、プレイヤーが異なる2つのブレード能力に1つずつブレードを割り振る場合、それは望む順番で割り振ることができます。

 同時発生効果:時に、複数の効果が同じゲームイベントによって誘発することがあります。これらの効果は同時発生の効果と呼ばれます。すべての同時発生の降下は、他の効果や行動が行われるよりも前に解決されます。

 同時発生効果の順番:現在実行中のフェイズを担当しているプレイヤーの効果を先に解決します。現在のフェイズが征服フェイズのような共通のフェイズであれば、先攻プレイヤーがコントロールしている効果を先に解決します。一人のプレイヤーが複数の同時発生効果をコントロールしている場合、そのプレイヤーが順番を決めます。

 同時発生ダメージ:同時発生効果がダメージを与える場合、すべての同時発生効果を解決するまで、分散や破壊のチェックは行ないません。

 誘発効果に関する追記:同時発生効果がさらに複数の効果を発生する場合、それらの効果も同時発生であるとみなします。

 最低値:効果により、クリーチャーのパワー、ディフェンス、ライフ、コストなどが下がることがあります。パワーとコストは0未満になることはありません。ディフェンスとライフは1未満になることはありません。ダメージは0未満になることはありません。
 最低値はすべての修正が適用された後で適用されます。新たな修正が加わったら、すべての修正を計算しなおした上で、改めて最低値を適用します。例えば、攻撃によりダメージが2点与えられたものの−5の修正が与えられた場合、攻撃により与えられるダメージは0点です。その攻撃のダメージに+5のボーナスが与えられたら、ダメージは2に戻ります。5ではありません。

 対象:能力の中には「対象(target)」という単語を使っているものがあります(「対象のクリーチャー1体」(target creature)等)。この用語は、あなたがそのミニチュアなりセルなりを選ぶということを意味します。

 対象のクリーチャー1体に対する攻撃:特殊な攻撃の中には、先に敵のクリーチャーを対象として選ぶものがあります。この場合、あなたは攻撃ダイスを振る前にそのクリーチャーを選び、その攻撃によるダメージはそのクリーチャーにのみ割り振ることができます。

 マイナスのブレード能力:ブレード能力の中には、状況を有利にではなく不利にするものがあります。これは、あなたがブレードをそれに割り振ったときに効果を発生します。困ったことに、あなたは可能であればすべてのブレードを割り振らなければいけません。ブレードが出た数よりブレード能力のほうが多ければ、すべてのブレード能力が起動されるわけではありません。最も安全に攻撃を行ないたければ、マイナスのブレード能力を持つクリーチャーを、他のブレード能力を持つクリーチャーと一緒に攻撃させるとよいでしょう。こうすれば、まずブレードをそのクリーチャーに割り振ることができるからです。それがマルチブレード能力を持つクリーチャーだと、すべてのブレードを自由に割り振ることができるようになるため、より望ましいでしょう。ブレードは、望むなら効果の無いブレード能力に割り振ることもできます(非接敵状態の敵クリーチャーがいないときのScare能力等)。しかし、他にも起動できるブレード能力がある状態で、割り当てないブレードを余らせておくことはできません。
 あなたがコントロールしていないミニチュアのブレード能力を起動することはできません。

 「〜してもよい」表記のブレード能力:ブレード能力の中には、「〜してもよい」(may 〜)と書かれているものがあります。この能力にブレードを割り振った場合でも、あなたはそれを使用する義務はありません。この能力を使って、マイナスのブレード能力等の望まないブレードを「消費する」ことが可能です。

 得点セルと能力:能力に起動コストにYが含まれる場合、それが得点セルにいる場合にのみ起動できることを意味します。あなたとあなたのクリーチャーにとっては、キーセルのうちの6つのセルのみが得点セルとして有効であることに注意してください。この能力においては、そのセルが交戦中であるかどうかは関係がありません。それが得点セルかどうかのみを見ます。

 スタック制限:多くの能力によりクリーチャーを移動させることが可能です。これらの能力によっても、1つのセルに一人のプレイヤーのクリーチャーを5体以上置くことは認められません。

 修整能力:能力の中には修整が加えられているものがあります。例えば、Nullify能力は同所のブレード能力を無効にします。一方Nullify Valor能力は、同所の勇猛(Valor)のクリーチャーのブレード能力のみを無効にします。Nullify Enemies能力は、同所の敵(Enemy)クリーチャーのブレード能力のみを無効にします。

 数字:多くの能力には数字が付加されていて、その能力の効果を定義しています。例えば「<:Crit 3」能力は、これにブレードを割り振るとこの戦闘に3点のダメージが追加されることを意味しますし、「<:Crit 5」は5点のダメージが追加されることを意味します。数字はマイナスになることもありえます。

 能力の期間:ブレード能力がクリーチャーの数値に影響を与える場合、その効果はその戦闘の終了まで残ります。
 ブレード能力がいずれかのクリーチャーを他のセルや異なる領域に移動させた場合、そのクリーチャーは戦闘の終了時に元のセルに戻されることはありません。
 ミニチュアの能力が同所や隣接のクリーチャーにボーナスやペナルティを与えている場合、そのボーナスやペナルティはそのクリーチャーが同所や隣接でなくなった瞬間に消えます。

 自分のミニチュアの破壊:何らかの能力に特に指示されないかぎり、自分のミニチュアを破壊することはできません。例えば、戦闘ダメージを自分のミニチュアに割り振ることはできません。
 あなたのミニチュアの能力によりあなたがコントロールするミニチュアが破壊される場合、どのプレイヤーもそれによる征服ポイントは得られません。ただし、あなたは次の念出フェイズに2点のボーナス念出ポイントを受け取ることができます。
 ミニチュアを生け贄にすることはミニチュアの破壊に含まれません。あなたが自分のミニチュアを生け贄にした場合、どのプレイヤーもそれによる征服ポイントは得られません。また、あなたはそれによりボーナス念出ポイントを受け取ることもできません。


 当ドキュメントは、Wizards of the Coast社のルールブックを、進藤が独自に翻訳したものです。翻訳上のミス等はすべて進藤の責にあり、Wizards of the Coast社には一切の関係がありません。