双頭巨人戦 ルール概要

 以下はマジック総合ルールによる双頭巨人戦(ツーヘッド・ジャイアント)(2人対2人チーム戦)のルールの概要です。詳しいルールはこちらをご確認くださいまし。

最終更新:2011/03/18

  1. 目的

     チームが勝利すること。チームが勝利するためには「相手のチームのライフを0以下にする」「相手チームに毒カウンターを15個与える」「相手のチームのいずれかのプレイヤーを敗北させる」「自分のチームのいずれかのプレイヤーが勝利する」のいずれかを満たす必要がある。
    :あるプレイヤーがライブラリーからカードが引けずに敗北する場合、そのプレイヤーのチームが敗北する。
    :あるプレイヤーが《機知の戦い》で勝利する場合、そのプレイヤーのチームが勝利する。

  2. デッキ

     構築の場合は、それぞれのフォーマットのルールに従う。それに加えて、チームの2つのデッキを両方あわせて、特定のカードは最大4枚(制限カードなら最大1枚)までしか入れられない。
    :あるプレイヤーのデッキに《桜族の長老》が4枚入ったら、チームメイトのデッキには《桜族の長老》は1枚も入れられない。

     リミテッドの場合は、与えられたプールで40枚以上のデッキを2人分組む。特定のカードが4枚超えようがご自由に。

     いずれの場合も、サイドボードは使わない。双頭巨人戦のマッチは1本勝負で行われる。

  3. 準備

     各チームは、テーブルの片方に並んで座る。チームの代表同士でジャンケンなりダイスロールなりを行い、勝ったチームは「先攻/後攻」を決める。

     各プレイヤーは自分のデッキをシャフルし、カードを7枚引く。その後、先攻チームからマリガンの選択を行う。チーム両プレイヤーは同時にマリガンの選択を実行する。一方のマリガンの結果を見てからマリガンをするかどうかを決めることはできない。一度プレイヤーが手札をキープすることにしたら、もうそのプレイヤーはマリガンを行えない。

     双頭巨人戦においては、1回目のマリガンに限り、カードを7枚引きなおせる。2回目以降は通常通りカードが1枚ずつ減っていく。

     その後、先攻チームからゲーム開始。各チームは、共有のライフ30点でゲームを始める。先攻チームのドロー・ステップは飛ばされる(先攻チームの両プレイヤーともドローは無い)。

  4. ゲーム進行

     ターンはチーム単位で進む。プレイヤー単位ではない。ターン進行はこんな感じ。
    1-1.アンタップ・ステップ
     手番チームのプレイヤーは、2人同時に自分のパーマネントをアンタップする。
    1-2.アップキープ・ステップ
     各自のアップキープの処理を行う。「優先権」も参照。
    1-3.ドロー・ステップ
     チームの両方のプレイヤーは、それぞれカードを1枚引く。
    1.開始フェイズ
     手番チームの各プレイヤーは、望む順番でそれぞれ土地を出したり呪文を唱えたりする。
    2.第1メイン・フェイズ
     戦闘を行う。攻撃やブロックの宣言は、各チームの両方のプレイヤーが一度に行う。「戦闘」も参照。
    3.戦闘フェイズ
     手番チームの各プレイヤーは、望む順番でそれぞれ土地を出したり呪文を唱えたりする。
    4.第2メイン・フェイズ
     ターン終了時の処理を行う。
    5.終了フェイズ

  5. プレイヤーとカードの管理

     各プレイヤーのカードはチームメイトと共有しない。チームメイトの土地から出たマナで呪文を唱えたり、チームメイトの墓地のクリーチャーを《ゾンビ化》で釣ったりはできない。チームで共有するのは、ターン進行とライフと攻撃やブロックの実行ぐらい。

     カードに「あなた」と書いてあったら、それは自分自身を指す。チームメイトは指さない
    :あるプレイヤーが《疫病風》を唱えた場合、チームメイトのクリーチャーも全滅する。

     カードに「対戦相手」と書いてあったら、それは相手チームのプレイヤーを指す。自分のチームメイトは指さない
    :あるプレイヤーが《テレパシー》をコントロールしている場合でも、チームメイトの手札は公開されない。

  6. ライフの処理

     いずれかのプレイヤーのライフが増減したら、そのプレイヤーのチームのライフを増減する。チームの両方のプレイヤーのライフが同時に増減する場合、そのチームのライフは、各プレイヤーのライフの増減した量の合計分増減することに注意。
    :あるプレイヤーが《地震》をX=2で唱えた。各プレイヤーには2点のダメージが与えられるので、チームのライフは4点減る。

     なんらかの事情で個人のライフを参照する場合、チームのライフの合計点をそのプレイヤーのライフとする。
    :あるプレイヤーが《セラのアバター》をコントロールしている。チームのライフが25点である場合、その《セラのアバター》は25/25になる。

     なんらかの事情でチームの一方のプレイヤーのライフのみが特定の値になる場合、そのプレイヤーのライフがチームのライフの合計点からその値になったとして、その増減分をチームのライフから増減する。
    :あるプレイヤーが《ドラゴン変化》をコントロールしている。チームのライフが25点である場合、そのプレイヤーのライフは25から5になったとみなされるので、実質20点減ったことになり、チームのライフも20点減って5点になる。

     チームの両方のプレイヤーのライフが同時に特定の値になる場合は、そのチームは自分のチームプレイヤーを1人選び、そのプレイヤーのライフがチームのライフの合計点からその値になったとして、その増減分をチームのライフから増減する。
    :あるプレイヤーが《星の揺らぎ》を唱えた。各チームは自チームのどちらか1人プレイヤーを選ぶ。現在のチームのライフが25点の場合、そのプレイヤーのライフは25から7になったとみなされるので、実質18点減ったことになり、チームのライフも18点減って7点になる。

  7. 戦闘

     攻撃クリーチャー指定ステップに、手番チームは両方のプレイヤーのクリーチャーのうちどれが攻撃に参加するかを一度に宣言する。防御プレイヤーがプレインズウォーカーをコントロールしている場合、各クリーチャーは防御チームとプレインズウォーカーのどれを攻撃するのかを選択する。防御チームのどちらのプレイヤーを攻撃するかは指定しない

     防御側のチームも同様に両方のプレイヤーのどのクリーチャーがどの攻撃クリーチャーをブロックするかを宣言するが、防御側の各プレイヤーは、攻撃側のクリーチャーなら(コントローラー問わず)どのクリーチャーでもブロックできる

     あるクリーチャーが何らかの事情でいずれかのプレイヤーを攻撃できない場合、そのクリーチャーはそのプレイヤーのチームを攻撃することはできない
    :あるプレイヤーが《ドラゴン変化》をコントロールしている場合、飛行を持たないクリーチャーはそのプレイヤーのチームに攻撃できない。

     攻撃クリーチャーが土地渡りを持つ場合、防御チームのいずれか一方のプレイヤーが該当する土地を持っている場合、防御チームのどちらのプレイヤーもそのクリーチャーをブロックできない

     戦闘ダメージを割り振る場合、本来プレイヤーに割り振られるダメージは、プレイヤーに抜けた攻撃クリーチャーごとに防御チームのどちらのプレイヤーに割り振るかを指定する

  8. ターンやフェイズの処理

     いずれかのプレイヤーが追加のターンやフェイズを得た場合、そのチーム全体が追加のターンやフェイズを得る。同様に、いずれかのプレイヤーがターンやフェイズを飛ばした場合、そのチーム全体のターンやフェイズが飛ばされる。同様に、いずれかのプレイヤーが別なプレイヤーのターンのコントロールを得た場合、そのチームのターンをコントロールを得る。
    :あるプレイヤーが《永劫での歩み》を唱えた。そのチームは全体で追加のターンを得る。
    :あるプレイヤーが《有り余る無》を場に出した。そのチーム全体のドロー・ステップが飛ばされるため、もう一方のプレイヤーもカードが引けない。
    :あるプレイヤーが《精神隷属器》を起動して相手チームのプレイヤーのターンのコントロールを得た。次のターン、このプレイヤーは相手ターン全体(=相手チームの両プレイヤー)のコントロールを得る。

  9. 優先権

     優先権においては、通常の「アクティブ・プレイヤー」を「アクティブ・チーム」、「非アクティブ・プレイヤー」を「非アクティブ・チーム」として処理を行う。各チームのどちらのプレイヤーの行動を優先するかは、それぞれの場面でチーム内で決めること。両方のチームがパスをしたら、ゲームは進行する。

     複数の誘発型能力が誘発した場合、「アクティブ・チームの誘発型能力」→「非アクティブ・チームの誘発型能力」の順でスタックに置く。同一チームのプレイヤーがコントロールする複数の誘発型能力をスタックに置く場合、どちらのプレイヤーの能力かにかかわらず、望む順番でスタックに置く

  10. 毒カウンター

     何らかの理由でプレイヤーが毒カウンターを受ける場合、代わりにチームがその数の毒カウンターを受ける。チームが受けた毒カウンターが15個になった場合、そのチームは敗北する。

     チームに毒カウンターがある場合、そのチームの各プレイヤーは毒を受けているとして扱う。また、1回の増殖で、チームの毒カウンターは1個だけ増える。

  11. 相談

     各チームのプレイヤーは、チームメイトに手札を見せて今後の行動に関して相談してかまわない。一方のプレイヤーがライブラリーや相手の手札等の非公開の情報を見たりする場合も、それをチームメイトに見せてかまわない。

     筆談による相談は禁止(事前にメモした内容を見せていると取られかねないため)。内緒話は自由。ただし、著しく長くなる相談はだめ。

  12. 双頭シールド

     各チームに、ブースターパック×8を配る。ブースターパックの内訳は、現在の最新セットを基準に以下のどれかを推奨。

    • 大型セット×8 (例:マジック2010基本セット×8)
    • 大型セット×4+小型セット×4 (例:ゼンディカー×4+ワールドウェイク×4)
    • 大型セット×3+小型セットA×3+小型セットB×2 (例:アラーラの断片×3+コンフラックス×3+アラーラ再誕×2)

     各チームは、配られたパックで2人分のデッキを組む。基本土地の追加は自由。

  13. 双頭ブースタードラフト

     4チーム8人で行う。各チームメイトは並んで席を取る。各チームには、個人戦ブードラ2人分のブースターパック(合計6パック)が配られる。

     各チームはまずチームの1パック目を開き、中からカードを2枚選んで自分たちのものとし、残りを左隣のチームに渡す。選んだカードはチーム共有であり、どのカードがどっちのプレイヤーのものかは、この時点では決めなくてよい。その後、右から回ってきたパックからチームで2枚取り、残りを左隣に回し、以下同様にカードがなくなるまで繰り返す(最後は必然として1枚だけ)。2パック目以降も同様に行うが、奇数パック目は左隣、偶数パック目は右隣のチームに渡す。

     すべてのカードを取り終わったら、各チームは取ったカードをチームメイトで分け合い、基本土地を好きなだけ足して40枚デッキを2つ作る。あとは普通の双頭巨人戦と同様。


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