translated by Yoshiya Shindo
(Original : http://seattlepi.nwsource.com/business/143467_pokemon11.html)
訳者コメント:自分の立場はともかく事実を正しく伝えることが必要と考え、この記事を翻訳しています。この記事をどう捉えるかは、読んだ方にお任せします。なお、元記事が先方のサイトから消えた時点で、このページも消去する予定です。
2003年10月11日(日)
ジョン・クック
シアトル・ポスト=インテリゲンチャ記者
ポケモンTCGは、これまで世界中で3000万人もの子供を楽しませてきた。
しかし現在、このゲームを10億ドルものセンセーションへと変えた会社が、まるで砂場の子供のように争い合おうとしている。
レントンを本拠とするウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は、先月までは北米、ヨーロッパ、中東においてこのカードの独占的な生産者であり卸業者であり販売業者だったが、先週、ニンテンドウ・オブ・アメリカ社、ザ・ポケモン社、ポケモンUSA社、および前任の役員二名に対し、訴訟を起こした。
この訴訟はシアトルの地方裁判所に申し立てられ、その内容は特許権侵害、契約違反、企業秘密の不正流用、企業関係に対する外部からの干渉、不当利益などとなっている。
企業はその声名において「ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は、我々の人気のある独自のTCGに対し、ここ何年も巨大な商品価値を確立し、その価値のある知的財産および企業秘密を守るために積極的に努力してきている」と主張している。
ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の広報担当官のバーバラ・ドーソンは、今週和解交渉を開始したことを発表した。彼女の説明によれば、その内容は金銭的な物を求めないものであり、それが解決されることを確信しているとのことだ。
ポケモンUSA社の広報担当官のエイミー・ウェクスラーは、この件に関する交渉内容に関してコメントすることを拒否した。しかしこのニューヨークの企業――レドモンドのニンテンドウ・オブ・アメリカ社のパートナー――は、どのような違法行為も行われていない短い声名を発表している。
「私たちはウィザーズ社との卸契約の終了した翌日に訴えられた」とその声名は主張している。「我々はウィザーズ社に敬意を払い、共に法に従い適正に行動している。我々はこの問題が解決されることを信じている。」
ウィザーズ社の訴訟によれば、販売部副取締役のレネ・フローレスや非マジックTCG上席副取締役のリチャード・アロンズを含む少なくとも9人の従業員がポケモンUSA社に雇われたと主張している。これらの従業員はすべて、競争他社に機密情報を知らせないことに同意した機密保持契約に署名していた。
2002年にポケモンUSA社に雇用されたアロンズとフローレスは、この訴訟において被告として名を連ねている。
ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社によれば、彼らが雇用された後、ポケモンUSA社との関係が「こじれてきた」とのことだ。
「ポケモンUSA社はこの介入期間を使い、ウィザーズ社との関係を蝕み、取り引きによる利益をウィザーズ社から奪い、知的財産を入手し、この長年のパートナーとの競争において優位を得ようとした」と訴状は告げている。
この二社間の契約は9月30日で終わっているが、ニンテンドウ・オブ・アメリカ社はその六ヶ月前に、今後は新しい部署がTCGのビジネスを取り扱っていくことを発表していた。
ポケモンUSA社長のチバ・アキラ氏はその発表時の声名において「ニンテンドウ社はすでにポケモンのビデオゲームを生産していて、そこからの自然な延長としてTCGの卸と販売が存在する」と語っている。
ウィザーズ社の訴状によれば、ポケモンUSA社が契約を全うせず、その結果ウィザーズ社が「ポケモンUSA社の不正行為を罰し、その前例となるために、懲罰的損害賠償を求める権利を与えられた」とのことである。
かつてこのゲームは全米の遊技場において最高に盛り上がったTCGであったが、そのポケモン現象もここ数年は勢いを失っている。かつて数百ドルで取り引きされていたカードも今や数セントで売られている有様だ。
2000年の終わりごろに、ウィザーズ社はこのゲームの需要の弱体化に伴い、100人の従業員を解雇した。
現在850人の従業員を抱えるウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は、1999年にハズブロ社に3億2500万ドルで買収されている。最も有名な取扱商品は、マジック:ザ・ギャザリングTCGである。
ニンテンドウ・オブ・アメリカ社は、ポケモンの商標を所有する日本の任天堂社の子会社である。ポケモンは商品販売において150億ドル以上を売り上げている。